台風一過となると例年はすがすがしい秋空になるのですが、今年は、なかなかはっきりしない天候が続いていますね。このまま行くと、秋が短くすぐ冬になってしまうのでしょうか。既に初冬の装いをしている人も見かけますが、衣装選びもなかなか迷ってしまいますね。
年末が近づいてくると、国や地方自治体の来年度予算編成の話しが本格化します。現在、介護保険制度の根幹に関わる検討がすすめられていますが、「要支援」と「要介護」の問題を単なる費用問題の論議に終わらせるのではなく、保険者(市区町村)の役割を制度創設当初の理念に基づいてもう一度考えることが必要ではないでしょうか。
ところで、10月の研究会は「アセスメントからプランニングへのプロセスの視点」についての講義となりました。アセスメントで本人や家族の状況を何のために把握するのかを考えるところからみていくと、その基本は、本人や家族がどのような生活をしていくか、どのような暮らしをおくっていくのかということになります。自分の暮らし方を一つの目標とするならば、「どのようになりたいのか」ということと「そのために何が条件となるのか・何が必要なのか」ということの二つを明らかにしていくことは、多くの人が考えることです。しかし、「なる」ということや「条件」には動機が不可欠です。生命の維持や生理学的な動因は確かに大きなものですし、社会的な関係による動因も重要で、ややもすればそれらのことをあれこれ議論することに陥りやすいですが、意思決定や行動を変化させうる誘因を見落としては、肝心な「動機」へのアプローチが見落とされがちになります。本人や家族の「思い」を理解し、「力の評価」をして「見立て」を行うとき、何をすれば本人や家族の行動が変化するだろうか、意思決定が変化するだろうかということを考えなければ、「見通し」もない「将来予測」になってしまい、介護サービスなど社会サービスを利用することの意義が十分認識されないままになってしまうでしょう。
これらについて、少し難しかったかも知れませんが、概念図を示して説明しました。大切なことは、本人にとっての「人生の価値」を本人や家族まかせではなく、介護支援専門員やサービス担当者が受けとめていけるようにすることではないでしょうか。
それでは、11月と12月の研究会についてお知らせします。
1)研究会日時
11月研究会: 11月23日(土)午後1時30分〜午後4時30分
12月研究会: 12月28日(土)午後1時30分〜午後4時30分
会場は、午後1時から5時まで使用できます。
なお、懇親会の希望がありましたので、12月研究会終了後は参加自由の懇親会(場所は未定ですが、栄のお店になると思います)を行いたいと思います。
2)研究会会場
CHUTOホール 803
〒460-0008 名古屋市中区栄4丁目16番29号 中統奨学館ビル
会議室連絡先 Office Park NAGOYA(090-9905-7460)
地下鉄東山線・名城線「栄」駅下車後、栄駅13番出口より南へ徒歩5分
アクセスマップ
[URL] を参照するか、会場(中統奨学館)またはオフィスパークナゴヤのHPをご覧ください。
3)研究会内容
(1)ケアマネジメント事例研究と事例研究を基礎としたスーパービジョン
(2)対人援助やコミュニティ・ケア、制度に関する勉強会
(3)その他
4)参加対象
コミュニティ・ケアやケアマネジメントに関わっているケアマネジャーやサービススタッフ、研修スタッフなどです。
ご自身のスーパービジョンや事例研究を希望される方は、「事例」をご持参(写しを2部)ください。
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